Accept論文

Accept論文一覧

Human Intestinal Spirochetosis Is Significantly Associated with Sessile Serrated Adenomas/Polyps

受理日
Authors

Saori Omori, Katsuhiro Mabe,Kanako Hatanaka,Masayoshi Ono,Mio
Matsumoto,Masakazu Takahashi,Takeshi Yoshida,Shoko Ono,Yuichi
Shimizu,Nozomi Sugai,Akira Suzuki,Shinichi Katsuki,Takahiro
Fujii,Mototsugu Kato,Masahiro Asaka,Naoya Sakamoto

雑誌名

Pathology - Research and Practice

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大森先生の学位研究の一部として行った仕事が受理されました。大腸癌との関連が指摘されている大腸腫瘍の新しい概念、SSA/Pに大腸癌とスピロヘータ感染が合併していた症例からヒントを得て開始した研究です。
2012年のUEGWでposters of excellenceに選ばれた内容に追加の検討を若干加えました。まだまだ可能性を示唆する内容ですので、今後、多施設共同研究を行い症例数を増やし、PCRも用いて因果関係の有無について調べて行きたいと考えています。
(間部 克裕)

Phase II study of trastuzumab in combination with S-1 plus cisplatin in HER2-positive gastric cancer (HERBIS-1).

受理日
Authors

Kurokawa Y, Sugimoto N, Miwa H, Tsuda M, Nishina S, Okuda H, Imamura H, Gamoh M, Sakai D, Shimokawa T, Komatsu Y, Doki Y, Tsujinaka T, Furukawa H.

雑誌名

Br J Cancer. 2014 Mar 4;110(5):1163-8

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胃癌の世界標準治療は今まで無かったのですが、Her2強陽性胃癌にtrastuzumabが奏効することが報告され、ToGA studyがGlobalで行われた事により、XP+ trastuzumab療法が初めて世界標準として世に出たところでした。そんな中、北海道消化器癌化学療法研究会(HGCSG)とOGSG、TCOREという、三つの研究グループによる、日本では恐らく初めてとなるIntergroup studyとしてHERBIS-Iが開発され、S-1+CDDP+ trastuzumabという本邦発のオリジナルレジメンが誕生しました。世界標準にも勝るとも劣らない結果で有り、胃癌1st lineのoptionの一つとして最新の胃癌ガイドラインにも掲載されました。化療Gの目的である標準治療の確立がIRIS療法に次いで実現されたことになり嬉しい限りです。
(小松)

Safety and utility of single-session endoscopic ultrasonography and endoscopic retrograde cholangiopancreatography for evaluation of pancreatobiliary diseases

受理日
Authors

Kawakubo K, Kawakami H, Kuwatani M, Haba S, Kudo T, Abe Y, Kawahata S, Onodera M, Ehira N, Yamato H, Eto K, Sakamoto N.

雑誌名

Gut and Liver

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EUSとERCPをOneセッションで同時に行った症例に関する後方視的検討です.
初投稿から約1年半でのAcceptでした.
2012年4月に北大に来てから,データベースの構築と同時にデータを集めて解析しました.


海外からの報告は多数ありましたが,本邦からの英文での報告は初です.後方視的検討で,雑多な集団であり,ややまとまりのない印象ですが,なんとか形にできて安心しました.
本邦では2回に分けて行うことが一般的?と思いますが,入院期間の短縮や鎮静が1回で済むなどメリットは多く,安全性が担保されれば,同時に行った方が合理的です.


本研究ではERCP後膵炎がやや多かったですが,論文内にも記載しましたが,これは同時に行ったこと,というより,たまたまERCP後膵炎の高危険群が多かったためであり,oneセッションで行うことは,安全であると言えると結論づけられると思います.
レトロはデータ収集,解析,論文化が難しく,前向き研究の大切さを実感させられました.
(川久保)


川久保先生が記載した通り,です.欧米で論文化されたことをレトロで追従した上で,論文化する,ことは極めて困難です.前向き,しかも可能であれば,無作為化比較試験,が理想です(全てではありませんが...).
(河上)

Impact of rechallenge with imatinib in patients with advanced gastrointestinal stromal tumor after failure of imatinib and sunitinib.

受理日
Authors
雑誌名

Gastroenterol Res Pract.

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進行再発GISTのイマチニブ耐性、スニチニブ耐性出現後には、昨年、新規分子標的薬レゴラフェニブが登場するまでは、治療に難渋していた。その際に、国内で共に苦労していた、4施設のretrospective試験により、イマチニブの再投与が有効であることが示された。稀少疾患でのprospective試験の実施は困難を極めるため、このようなretrospective試験も大切な資料となるものと思われる。

Impact of rechallenge with imatinib in patients with advanced gastrointestinal stromal tumor after failure of imatinib and sunitinib.

受理日
Authors

Sawaki A, Kanda T, Komatsu Y, Nishida T.

雑誌名

Gastroenterol Res Pract. 2014

コメント

イマチニブで一度耐性となったGIST患者にsunitinibを用いて耐性となった後、イマチニブのrechallengeをすると、再度効果が得られる事を、本邦の4人の研究者施設の症例をかき集めて報告した論文です。
10万人に1〜2人の稀少疾患で有り、前向き研究は難しい事から、retrospectiveとはいえ、世界的にも有用な論文になったと考えています。
(小松)

Prevalence of Helicobacter pylori infection by birth year and geographic area in Japan

受理日
Authors

Junko Ueda, Masahiko Gosho, Yoshikatsu Inui, Toru Matsuda, Masatoshi Sakakibara, Katsuhiro Mabe, Shigemi Nakajima, Tadashi Shimoyama, Mitsugi Yasuda, Takashi Kawai, Kazunari Murakami, Tomoari Kamada, Motowo Mizuno, Shogo Kikuchi, Yingsong Lin, Mototsugu Kato

雑誌名

Helicobacter

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私が代表のH22-24年度の厚労省班会議の研究成果です。
約15000例の検診データから現在のH. pylori罹患率を示して、疫学的な考察を加えた論文となっています。
班員としてデータセンターの役割をしてくれた愛知医大の大学院生が筆頭者で、これで学位を申請するとのことでした。他にも班会議の成績を論文化する予定です。
(加藤)

The utility and safety of EUS -FNA for pancreatic cancer as a preoperative diagnostic modality

受理日
Authors

Kudo T, Kawakami H, Kuwatani M, Eto K, Kawahata S, Abe Y, Onodera M, Ehira N, Yamato H, Haba S, Kawakubo K, Sakamoto N.

雑誌名

World J Gastroenterol

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膵癌に対する術前EUS -FNAの臨床成績は私が2年目の日本消化器内視鏡学会総会で発表させていただきました.
自分にとっては初めてのシンポジウムでした.3年目には国際シンポジウムでbrush upさせていただきました.
この論文は,その内容に肉付けし,河上先生,桑谷先生にご指導をいただき出来たものです.
最初に論文化した後,修正を加えつつ,初投稿するまで約1年かかりました.その後,rejectに次ぐrejectを受け,今回のacceptに至りました.
大学院1年目のころからデータをまとめだしましたので,実に4年がかりとなりました.ありがとうございました.
(工藤)


新年早々朗報が舞い込んできました!工藤先生の論文がacceptされました!
A cceptまでは紆余曲折ありましたが,7誌目にして何とかacceptされました!IF (2012) 2.547の雑誌ですから,恥じることはないですね.この数年間におよぶ日常診療終了後の仕事が報われました.
さて論文の内容ですが,膵癌に対する術前EU S -FN Aの臨床成績です.コツコツやってきたよかった,としみじみ感じています.学位論文はさらに...なので,お楽しみに.
(河上)

Phase 1 study of efatutazone, a novel oral peroxisome proliferator-activated receptor gamma agonist, in combination with FOLFIRI as second-line therapy in patients with metastatic colorectal cancer.

受理日
Authors

Komatsu Y, Yoshino T, Yamazaki K, Yuki S, Machida N, Sasaki T, Hyodo I, Yachi Y, Onuma H, Ohtsu A.

雑誌名

Invest New Drugs. 2013

コメント

我が国有数の癌のHigh volume centerが参加する新薬の臨床治験では、がんばっても中々、北大が1st authorを得られる機会は少ないのですが、PPAR-γ阻害薬であるefatutazoneのPhase I 試験において、1st authorを頂くことが出来ました。しかも、新薬Phase I という困難な臨床治験を成し遂げたという観点からも当院化療Gは素晴らしい仕事ができたと考えています。薬剤自体は、残念な事に開発中止となり、論文化の際には大変苦労しました。でも、我がグループメンバーは本治験では本当にがんばってくれました。ご苦労様でした。
(小松)

A multicentre randomised trial to compare the efficacy of omeprazole versus rabeprazole in early symptom relief in patients with reflux esophagitis.

受理日
Authors

Nagahara A, Suzuki T, Nagata N, Sugai N, Takeuchi Y, Sakurai K, Miyamoto M,
Inoue K, Akiyama J, Mabe K, Konuma I, Kamada T, Haruma K.

雑誌名

J Gastroenterol.

コメント

PPIの効果についてCYP2C19の遺伝子多型別に見た全国多施設共同研究の論文が掲載されました。


実際の臨床に貢献するのか微妙なところではありますが、例えばPPI抵抗性のGERD/NERDや速やかな効果を期待する場面では参考になるデータだと思います。今後も多施設研究を企画、あるいは参加してエビデンスを蓄積したいと思います。
(間部)

Evaluation of 19-gauge endoscopic ultrasonography aspiration needles using various echoendoscopes

受理日
Authors

Itoi T, Itokawa F, Sofuni A, Kurhara T, Tsuchiya T, Ishii K, Tsuji S, Ikeuchi N, Kawakami H, Moriyasu F, Yasuda I

雑誌名

Endoscopy International Open

コメント

東京医大消化器内科 糸井隆夫 先生との共同研究です.非常にマニアックなベンチモデルを用いた論文です.日本人らしい論文と思います.残念ながら,GIE,Endoscopyはrejectでしたが,EIOにacceptされました.
糸井先生よりコメントを頂戴致しましたので,ご参照下さい.(河上)

東京医大消化器内科 糸井隆夫先生のコメント

この論文はEUS-FNAあるいはInterventional EUSにおいて多く用いられている19ゲージFNA針のスコープや起上鉗子台のアングルをかけたときの針の穿刺性(抵抗)をベンチモデルを用いて検討したものです.今回掲載されるEndoscopy International Open (EIO)はEndoscopyの兄弟誌として2013年暮れまたは2014年に創刊されます.従って現在はIFはついていませんが,CGHのように早晩PubMedでのOn-line閲覧とIF獲得が予想されます.本論文はその第1巻第1号の論文として掲載される予定です.
(東京医大消化器内科 准教授 糸井隆夫)

Endoscopic diagnosis of early neoplasia of the esophagus with NBI: Correlations among background coloration and iodine staining findings

受理日
Authors

Takahashi M, Shimizu Y, Ono M, Suzuki M, Omori S, Yoshida T, Mori Y, Nakagawa M, Ono S, Nakagawa S, Mabe K, Kato M, Hatanaka K, Asaka M, Sakamoto N.

雑誌名

Journal of Gastroenterology and Hepatology

コメント

学位の基礎論文がacceptされました。早期食道腫瘍における、NBI観察時の粘膜色調変化(background coloration; BGC)を用いた診断能とその出現機序に関する論文です。BGCにおける最初の前向き研究であり、いいタイミングでacceptされました。IRB申請から症例収集、結果解析までのすべての行程に関われたこともあり、とても達成感があります。1本の論文を仕上げることの大変さを学ぶことができました。清水先生には終始ご指導をいただき、心から感謝しております。
(高橋)


地道な努力が形になって本当に良かったです。Background coloration (BGC) という、今後、一般化するであろう用語を用いた最初の論文となりましたので、多数引用されるKey paper になるものと思われます。さらなる研究の発展を期待しております。
(清水)

Leucovorin, fluorouracil, and oxaliplatin plus bevacizumab versus S-1 and oxaliplatin plus bevacizumab in patients with metastatic colorectal cancer (SOFT): an open-label, non-inferiority, randomised phase 3 trial.

受理日
Authors

Yamada Y, Takahari D, Matsumoto H, Baba H, Nakamura M, Yoshida K, Yoshida M, Iwamoto S, Shimada K, Komatsu Y, Sasaki Y, Satoh T, Takahashi K, Mishima H, Muro K, Watanabe M, Sakata Y, Morita S, Shimada Y,
Sugihara K.

雑誌名

Lancet Oncology. 2013 Dec;14(13):1278-86.

コメント

SOFT試験の成功により、我々のIRISに次いで、本邦生まれの大腸癌レジメンとなるS-1+Oxaliplatin+Bevacizumab(SOX-BV)が誕生しました。私自身も試験計画段階から調整委員として加わり、我が化療Gももちろん治験に参加し、他のHGCSGメンバーも参加し、全国の有志と尽力したことによりこの第三相試験は成功となり、その結果が臨床腫瘍学系雑誌で最高峰のLancet Oncologyにアクセプトされました。
このレジメンも次のガイドライン変更時には標準治療として掲載されることと思います。調整委員としてまた化療G代表として、メンバーの尽力に感謝いたします。
(小松)

Endoscopic salvage technique for dislocation and tumor ingrowth of covered metallic stent after endoscopic ultrasound-guided choledochoduodenostomy

受理日
Authors

Kawakami H, Kuwatani M, Kawakubo K, Kudo T, Abe Y, Kubo K, Sakamoto N.

雑誌名

Endoscopy

コメント

EUSガイド下胆管十二指腸吻合術(EUS-CDS)施行後のトラブルシューティングをEndoscopy誌に受理して頂きました.現在のEUS-CDSの位置づけは,ERCP不成功時のsalvage治療の域を越えていません.EUSガイド下胆道ドレナージ術に関しては,IFの高い英文誌には,なかなか受理されないようです.偶発症対策関連は,acceptされているような印象がありますが,果たして....今後は,全国多施設でEUS-CDS vs. 経乳頭的アプローチのRCTを施行予定です.
(河上)

An educational intervention to improve the endoscopist's ability to correctly diagnose small gastric lesions using magnifying endoscopy with narrow-band imaging

受理日
Authors

Katsuhiro Mabe, Kenshi Yao, Masanori Nojima, Tokuma Tanuma, Mototsugu Kato

雑誌名

Annals of Gastroenterology (2014) 27, 1-7

コメント

胃病変に対するNBI拡大観察による診断能が教育講演によってあがるか、専門医、非専門医に講演前後、2ヶ月後の3回にわけて診断試験を行い結果を分析した検討がやっと論文になりました。

VSCSの開発者である八尾先生が自ら講演頂き、加藤先生、八尾先生の指導の下、間部、田沼(当時は札医1内)、野島(札医公衆衛生)で企画し行った研究で、IRBを通し、道内の内視鏡医に協力頂いた、皆さんの協力でまとまった仕事でした。2012年のASGEで発表しましたが、論文は検討のメインであるVSCSが一般的はなないなどの理由でrejectが続きました。IFのない雑誌ではありますが、タイトルを含めたmajor revisionが1回、その後さらにreviseを行って掲載。40歳にして大学に戻り初めての仕事が形になった喜びと、学会発表で終わらせず論文化することの重要性と大変さを改めて感じた仕事でした。
(間部)

A randomized, placebo-controlled, double-blind clinical trial of rikkunshito for patients with non-erosive reflux disease refractory to proton-pump inhibitor: the G-PRIDE study

受理日
Authors

Tominaga K, Kato M, Takeda H, Shimoyama Y, Umegaki E, Iwakiri R, Furuta K, Sakurai K, Odaka T, Kusunoki H, Nagahara A, Iwakiri K, Furuta T, Murakami K, Miwa H, Kinoshita Y, Haruma K, Takahashi S, Watanabe S, Higuchi K, Kusano M, Fujimoto K, Arakawa T, and the G-PRIDEstudy grou

雑誌名

Journal of Gastroenterology

コメント

SAMURAIグループによる多施設共同試験の2つ目の論文です。当院での登録症例が最多のため,本年5月にDDW2013(Orlando)で口頭発表した成績です。六君子湯のPPI抵抗性NERDに対する有効性を評価したものですが、特異的に高齢者、女性、やせ形に効果が示されました。これは漢方でいう虚証であり、六君子湯は虚証に効く薬剤です。これまでの経験が証明された訳です。
(加藤)

Guidelines for Gastroenterological Endoscopy in Patients Undergoing Antithrombotic Treatment

受理日
Authors

Kazuma Fujimoto, Mitsuhiro Fujishiro, Mototsugu Kato, Kazuhide Higuchi, Ryuichi Iwakiri, Choitsu Sakamoto, Shinichiro Uchiyama, Atsunori Kashiwagi, Hisao Ogawa, Kazunari Murakami, Tetsuya Mine, Junji Yoshino, Yoshikazu Kinoshita, Masao Ichinose, Toshiyuki Matsui

雑誌名

Digestive Endoscopy

コメント

昨年、日本内視鏡学会で発表した「抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン」の英語版です。一応、わが国も世界標準となったことを証明できます。あとは、エビデンスを今後作っていく必要があり、現在進行形も含め複数の研究が動いています。
(加藤)

Is wire-guided selective bile duct cannulation effective for the prevention of postERCP pancreatitis by all endoscopists?

受理日
Authors

Kawakami H, Isayama H, Maguchi H, Kuwatani M, Kawakubo K, Kudo T, Abe Y, Kawahata S, Kubo K, Koike K, Sakamoto N

雑誌名

Endoscopy

コメント

コメント:ERCP 施行時の選択的胆管挿管方法の1つである wire-guided cannulaiton(WGC) に関する meta-analysis がカナダのグループから報告されていました.欧米ではWGC は標準的となっていますが,それを裏付けるmeta-analysisです.本邦で施行させて頂いた RCT の論文も引用して頂きましたが,欧米とは異なる位置づけです.改めて,その結果を紐解きつつ,"meta-analysis の解析結果を鵜呑みにするのではなく,各論文の内容を十分に解釈しなさいよ"と,Letter to the Editor で反論しておきました.著者のreply内容が楽しみです.胸のつかえが取れました.夏休みの宿題 (?) を終えた気分です.
(河上)

Heat shock factor 1 accelerates hepatocellular carcinoma development by activating nuclear factor κB/mitogen-activated protein kinase.

受理日
Authors

Makoto Chuma, Naoya Sakamoto, Shuhei Hige, Mitsuru Nakanishi, Mitsuteru Natsuizaka, Goki Suda, Takuya Sho, et al.

雑誌名

Carcinogenesis

コメント

Endoscopic ultrasound-guided antegrade diathermic dilation followed by self-expandable metallic stent placement for anastomotic stricture after hepaticojejunostomy

受理日
Authors

Kawakami H, Kuwatani M, Sakamoto N

雑誌名

Digestive Endoscopy

コメント

EUSガイド下胆道ドレナージ術をantegradeで施行した際に,6F通電ダイレイターによる狭窄部拡張を行いました.
通電ダイレイターは経乳頭的にもEUSガイド下にもオールマイティで使用可能なので,最近のお気に入りの処置具です.
ところで,DENですが....最近,IFが急上昇したことにより,投稿論文のレベルも一気に上がっています.Acceptは本当にラッキーでした.
内視鏡関連の論文は,投稿先のハードルが高くなっていますので,今後が恐ろしいです....頑張ります.
(河上)

A multicenter retrospective study of endoscopic ultrasound-guided biliary drainage (EUS-BD) for malignant biliary obstruction in Japan

受理日
Authors

Kawakubo K, Isayama H, Kato H, Itoi T, Kawakami H, Hanada K, Ishiwatari H, Yasuda I, Kawamoto H, Itokawa F, Kuwatani M, Iiboshi T, Hayashi T, Doi S, Nakai Y.

雑誌名

Jounal of Hepato-Biliary-Pancreatic Sciences

コメント

日本における超音波内視鏡ガイド下胆道ドレナージ術(EUS-guided biliary drainage; EUS-BD)の成績を後方視的にまとめた研究になります.最後まで御指導いただいた,東京大学の伊佐山浩通先生,中井陽介先生をはじめ,御指導いただきました諸先生に厚く御礼申し上げます.このような多施設共同研究に携わり,論文化できたことを非常にうれしく思います.


EUS-BDは従来のERCPによる経乳頭的ドレナージ術に代わる方法として,大きな注目を集めています.しかし,その方法やデバイスについては,標準的なものは存在せず,いまだ"手探り"の段階です.そのような黎明期のEUS-BDの成績をまとめた論文です.日本のトップ施設からの症例集積であり,手技成功率は高かったのですが,偶発症は高い発生率であることが浮き彫りになりました.現在,東京大学を中心としたEUS-BDの前向き研究に北海道大学 消化器内科も参加しています.この領域で,日本から海外に向けてインパクトのあるエビデンスを発信し続けていく必要があると考えています.また,EUS-BDに特化した道具の開発を,これからどんどん行っていき、"世界に北大あり"となるよう,努力していきたいです.繰り返しになりますが,このような機会を与えていただいた各施設の諸先生に深く感謝申し上げます.
(川久保)


紆余曲折ありましたが,何とかacceptされました.偶発症は既報通りであり,EUS-guided hepaticogastrostomy>EUS-guided choledochoduodenostomy との結果であり,予想通りの結果でした.世界的にも避けられつつある手技?と考えられている風潮があります.現状はsalvage technique の位置づけですが,手技の安定化により標準的治療となるよう頑張ります.
(河上)