教室のご紹介
ご挨拶
最先端の診療・研究を展開する総合消化器内科
本学消化器内科は、病院診療、大学院ともに消化器内科サブスペシャルティに特化した教室です。当科の目指す基本方針は、(1) 各専門領域のバランスのとれた総合消化器内科、(2) クリニカル・サイエンスの展開、(3) 大学院教育を軸としたアカデミック・フィジシャンの養成、および(4) 関連病院との密接な診療・教育・研究の連携です。
1)各専門領域のバランスのとれた総合消化器内科
当科の特長は、多彩な専門グループによるレベルの高い診療・研究活動です。消化器内科診療は、単にある専門領域の症例数が多い、特定の治療に長けているというのでは不十分であり、それぞれの深い専門性を持ちつつも消化器内科一般の基幹項目の知識、技能を備えた総合消化器内科診療ができることが必須です。当科は各専門グループが独自性の高い魅力的な活動をしつつ、幅広くバランスの取れた「総合消化器内科」を目指しています。
2)クリニカル・サイエンスの展開
大学の臨床教室の独自性を確保するものは最先端の臨床に基づいた研究の推進であり、さらに研究によって導かれる最先端の診療、教育のの推進です。特に、臨床家の視点に基づいた臨床研究者にしかできない疾患の病態解明と新規治療法の開発、新しいクリニカルエビデンスの創出に向けた研究を重視しています。
3)大学院教育を軸としたアカデミック・フィジシャンの養成
大学と一般病院での卒後臨床研修の違いは大学院教育の有無であり、それが大学教室の最大のアドバンテージです。大学院では、一人一人が臨床・基礎の研究テーマについて指導者とともに取り組み、1本の原著論文にまとめ上げる過程を通して、医学的事象を論理的・科学的に捉え、常に問題意識、中立・批判的な視点を持って診療・研究に取り組み、さらに様々な立場で指導力を発揮できる医師になってもらうことが目標です。優れた研究成果には、学会賞や国際学会での発表の機会など大きな達成感が与えられます。大学院教育を通して卒業後それぞれの立場で一人前の「アカデミック・フィジシャン」になってもらうことを目標としています。
4)関連病院との密接な診療・教育・研究の連携
関連病院とは、当科と連携し消化器内科の卒前教育,卒後研修、研究協力を担当する病院です。また、消化器内科専門医として活躍できる病院です。単なる人材派遣と診療連携に留まらず、大規模共同臨床研究や、卒前教育、卒後臨床研修・消化器内科専門教育での連携を進めることで、大学・関連病院双方のレベル向上と発展を目指しています。 北海道大学消化器内科学教室は診療・研究・教育が混然一体となって、一人前の医療人の育成を総合的、機能的に行う組織です。若手医師の10年後の未来を見据えた、目標を明確に提示できる卒後教育を展開しています。また、患者さんの立場に立ち、エビデンスに基づいた最善の医療を提供しています。
北海道大学大学院医学研究院消化器内科学教室
坂本直哉
消化器内科について
消化器内科学講座は昭和22年12月、北大医学部内科学第三講座として誕生しました。
初代教授に高杉年雄第二内科助教授が就任し、翌昭和23年には第三内科として診療を開始しています。
白石忠雄第二代教授、宮崎保第三代教授、浅香正博第四代教授を経て、平成24年3月より坂本直哉教授が就任しています。
沿革
大正8年(1919年) | 北海道大学医学部創立 |
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大正10年 | 北海道大学医学部附属医院落成 内科学第一講座開設 |
大正12年 | 内科学第二講座開設 |
大正13年 | 内科学第三講座開設 (内科学第二講座内に設置) |
昭和22年12月 | 内科学第三講座初代教授に高杉年雄第二内科助教授が任命される。 |
昭和23年4月 | 診療開始 / 20名の教室員、6名のナース(初代婦長; 筒井かずみ) |
昭和24年4月 | 24期11名を含む18名が初入局 |
昭和32年 | 第3内科10周年(同門会員200名を越える)。 |
昭和33年11月 | 北大病院火災(3内全焼; 大正14年建築)v |
昭和35年 | 北大病院中央病棟落成 |
昭和36年 | 第58回日本内科学会総会にて高杉教授宿題講演「肝臓疾患の診断」 |
昭和40年9月 | 高杉教授「第7回日本消化器病学会総会、第3回日本内視鏡学会、日本胃集団検診学会」を主催 |
昭和42年3月 | 高杉教授定年退官、最終講義「諸疾患の血清酵素による診断」 |
昭和42年5月 | 白石忠雄助教授が第二代教授に就任 |
昭和47年10月 | 白石教授「第4回日本臨床血液学会総会」を主催 |
昭和48年2月 | 高橋香織先生が北大保険管理センターの初代教授に就任 |
昭和49年 | 宮崎 保先生が東京女子医大血液内科の教授就任 |
昭和51年4月 | 並木正義第3内科助教授が旭川医科大学第3内科教授就任 |
昭和52年 | 医局野球念願の初優勝 / 同門会員403人 |
昭和54年3月 | 白石教授定年退官、最終講義「アルドラーゼによる癌の診断」 |
昭和54年8月 | 宮崎 保先生が第三代教授に就任 |
平成2年9月 | 宮崎教授「第32回日本臨床血液学会」を主催 |
平成6年2月 | 北大病院新病棟オープン |
平成6年3月 | 宮崎 保教授定年退官 |
平成6年11月 | 浅香正博講師が第四代教授に就任。 |
平成9年7月 | 第3内科50周年記念行事。同門会員651名、道内最大となる。 |
平成9年11月 | 今村雅寛助教授が加齢制御医学講座の教授就任。 |
平成11年4月 | 光学医療診療部独立。初代部長に浅香教授併任。 |
平成12年4月 | 北海道大学大学院医学研究科分子病態制御学講座消化器病態内科分野に移行。 武蔵学助教授が北大保健管理センター教授(兼所長)に就任。 |
平成14年4月 | 名称が北海道大学大学院医学研究科病態内科学講座消化器内科分野に。 |
平成15年9月 | 医学部付属病院と歯学部付属病院が統合。北海道大学病院となる。 |
平成16年4月 | 北海道大学が国立大学行政法人に移行。卒後臨床研修が必修化される。 |
平成16年10月 | 杉山助教授富山医科大学内科学第三講座教授就任。 |
平成19年4月 | 浅香教授病院長就任。 病態内科学講座 → 内科学講座 |
平成20年4月 | 武田准教授薬学部医療薬学分野教授就任。 外来治療センター → 腫瘍センター |
平成21年5月 | 浅香教授「第95回日本消化器病学会総会」主催 |
平成23年3月 | 浅香教授定年退官 |
平成24年3月 | 坂本直哉 教授が教授に就任 |
平成25年4月 | 橋野聡准 教授が北大保健センター長(健康管理医学分野教授)に就任 |
平成28年4月 | 河上 洋 講師が宮崎大学医学部医学科 内科学講座消化器内科学分野 教授に就任 |
平成30年4月 | 工藤俊彦 講師が北海道医療大学 予防医療科学センター 教授に就任 |
令和3年4月 | 大西俊介准教授が北海道大学大学院 薬学研究院 分子細胞医薬学研究室 教授 に就任 |