グループ紹介
炎症性腸疾患グループ
IBD
グループメンバー
グループ長
メンバー

医員・大学院生(4)
田中 翔
医員・大学院生(3)
藤畑 堅大
医員・大学院生(2)
加納 裕太
臨床研究・治験
- 潰瘍性大腸炎の臨床的重症度、病変範囲と腸内細菌叢の菌種組成、糞便中短鎖脂肪酸濃度、糞便pHとの関連(遺制研がん制御学分野、公衆衛生学教室との共同研究)
- 炎症性腸疾患における新規バイオマーカーと各種画像モダリティとの相関に関する観察研究
- 炎症性腸疾患における低亜鉛血症に関する検討
- 潰瘍性大腸炎の5-ASA治療による大腸粘膜治癒の予測因子に関する多施設観察研究
- 潰瘍性大腸炎の5-ASA不耐の予測因子に関する多施設観察研究
- 5-アミノサリチル酸製剤不耐の潰瘍性大腸炎における脱感作療法の有用性の検討
文責:桂田 武彦(2026年7月)



グループ紹介
炎症性腸疾患(IBD)グループは2008年4月から開設され、19年目となりました。患者さんは増え続けており、それに伴い治療も目覚ましく進歩している分野です。
グループ員の近況ですが、新人として加納裕太(かのうゆうた)先生が大学院2年生としてグループに加わりました。研修医の時からIBDグループに興味を持ってくれて、グループ員も熱心に勧誘し入局してくれた先生で、一緒に仕事ができることをグループ員一同大変うれしく思っています。臨床の修行を積みながら臨床研究を少しずつ進めています。
藤畑堅大(ふじはたけんた)先生は大学院3年生になりました。IBDの病勢評価のための各種モダリティ、バイオマーカーに関する検討をメインに行っており、直接患者さんの臨床データを採取、解析する研究であることもあり、研究成果がまとまってくるのと並行して、検査技術、臨床能力もそれに比例してメキメキと実力をつけてきているのがわかります。学生や研修医の面倒見もよく、飲み会では特殊能力を発揮します。
田中翔(たなかしょう)先生は大学院4年となりました。遺制研の園下教授の教室で基礎研究を行いながら臨床業務も欠けることなくこなす相変わらずのマルチタレントぶりを発揮しています。先日のAOCC2026(韓国ソウル)ではその研究成果をオーラルプレゼンテーションで公表する機会もいただき、Young Investigator Awardを受賞いたしました。国際学会の受賞はIBDグループでは初めてのことで大変嬉しく思います。御指導下さった園下教授、山村助教、他教室スタッフの皆さまに厚く御礼申し上げます。
野村朝子(のむらあさこ)先生は産休から復帰し、2026年4月から市立札幌病院勤務となりました。現在学位研究としてまとめた亜鉛の病理組織を用いた後ろ向き研究を投稿中で、アクセプトされれば学位取得となります。
特任助教の小田切信介(おたぎりしんすけ)先生は就任1年が過ぎましたが既に多数の論文を執筆しており、また学生の学会発表も複数指導して優秀演題賞を受賞した学生もおります。研究面でも新たな臨床研究を複数立ち上げており、関連病院の先生方にもご協力をお願いすることが多くなると思いますのでよろしくお願いいたします。さらに、日本炎症性腸疾患学会(JSIBD)の専門医、指導医も取得し、これからさらにIBD業界で存在感を示していくことが強く期待されます。IBDグループのリーダーとしてこれからどんどん目立っていくと思いますのでみなさまどうぞよろしくお願いいたします。
リーダーの桂田は「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班(久松班改め松岡班)に研究協力者として引き続き参加し、医局を超えた北海道全体の、将来的には全国のIBD診療のまとめ役を目指して日々活動を継続中です。 ‘患者目線’をテーマとした活動も、様々なメディアを通して、自身の患者経験と医師としての経験を踏まえた情報発信を行っています。m3.comで連載をしていますので、ご興味のある方是非チェックをお願いします。
IBDというと主に潰瘍性大腸炎とクローン病を指しますが、両疾患ともに患者数は急激な増加傾向を示しています。我々はこの2疾患を中心に診療していますが、近年ではMEFV関連腸炎、非特異性多発性小腸潰瘍症、XIAP欠損症、Trisomy 8など、様々な腸疾患が注目されるようになり、鑑別診断も多様化しております。治療についても抗TNF-α抗体(インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブ)、抗IL-12/23p40抗体(ウステキヌマブ)、抗IL-23p19抗体(リサンキズマブ、ミリキズマブ、グセルクマブ)、JAK阻害薬(トファシチニブ、フィルゴチニブ、ウパダシチニブ)、インテグリン阻害薬(ベドリズマブ、カロテグラスト)、S1P受容体調節剤(オザニモド、エトラシモド)など、次々と新たな治療の選択肢が増え治療体系も複雑化してきています。若い患者さんが多いため、我々の治療次第で患者さんの人生が変わりうることを意識し、患者さんの病態のみならず社会的背景にも配慮した治療を常に心掛けています。また、多彩な全身合併症があるのも特徴であるため、総合病院として他科との連携を密に取り、専門機関として集学的治療を行えるのが当院のメリットです。
大学病院の最も大きな存在価値は教育にあると考えています。教育機関として若手医師、学生の指導に力を注いで専門医を育成し、また関連病院とさらに連携を深め、北海道全体のIBD診療の普及に努めて参ります。何よりも近年ではIBDグループの卒業生たちが様々な関連病院でお世話になっており、それぞれの関連病院と連携しての北海道全体のIBD診療のレベルアップ、北大独自のエビデンス構築を目指していきます。加えて研究機関として臨床の現場で抱いた疑問や展望を基礎医学的な手技を用いて解明し、ますます発展していきたいと考えております。さらに、北海道全体のIBDコホート研究グループ(Phoenix Cohort Group:札幌医大、北大、旭川医大、札幌厚生病院、東徳洲会病院、札幌徳洲会病院、札幌IBDクリニック、五稜郭病院)にも参加し、ALL北海道としてのエビデンス構築、情報発信にも寄与して参ります。