グループ紹介

炎症性腸疾患グループ
ibd

炎症性腸疾患(IBD)グループは2008年4月に新設致しましたが、なんと15年目に突入致しました。

グループメンバー

グループ長

メンバー

  • 医員・大学院生(4) 福島 新弥
    医員・大学院生(4)
    福島 新弥
  • 医員・大学院生(3) 青山 慶哉
    医員・大学院生(3)
    青山 慶哉
  • 医員・大学院生(2) 野村 朝子
    医員・大学院生(2)
    野村 朝子

グループ紹介

 炎症性腸疾患(IBD)グループは2008年4月から開設され、16年目となりました。患者さんは増え続けており、それに伴い治療も目覚ましく進歩している分野です。

 グループ員の近況ですが、野村朝子(のむらあさこ)先生が新たに大学院2年生としてグループに加わってくれました。乳飲み子を抱えながらの仕事は大変そうですが、元々のポテンシャルの高さがずば抜けており、私の方がとても楽をさせてもらっています。桜井先生が行った亜鉛研究を引き継ぎ、前向き研究を近々スタートする予定です。

 青山慶哉(あおやまけいや)先生は大学院3年生となりました。まだまだ伸びしろは果てしない感じですが、スイッチが入った時の無双ぶりというか、その勢いは恐らく誰にも追いつけないパワーがあります。IBDと食事、便中細菌叢、代謝物との関係について、今までになかった検討を行い着実に学位取得に進んでいます。

 福島新弥(ふくしましんや)先生は大学院4年生となり、最高学年としての自覚が芽生えてきました。臨床、研究ともにグループのリーダーとして柔らかに力を発揮しています。研究ではCrohn病の予後予測における体外式超音波検査の有用性について検証し、有用なデータが得られ現在論文投稿中です。

 桜井健介(さくらいけんすけ)先生は「炎症性腸疾患における低亜鉛血症に関する検討」のテーマで無事大学院を卒業し、釧路ろうさい病院で長島一哲(ながしまかずのり)先生のあとをついでIBDの専門診療を行っています。

 リーダーの桂田は「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班(久松班)に研究協力者として参加し、医局を超えた北海道全体の、将来的には全国のIBD診療のまとめ役を目指して日々活動を継続中です。また今年は‘患者目線’をテーマとし、様々なメディアを通して、自身の患者経験と医師としての経験を踏まえた情報発信を行っています。

 IBDというと主に潰瘍性大腸炎とクローン病を指しますが、両疾患ともに患者数は急激な増加傾向を示しています。我々はこの2疾患を中心に診療していますが、近年ではMEFV関連腸炎、非特異性多発性小腸潰瘍症、XIAP欠損症、Trisomy 8など、様々な腸疾患が注目されるようになり、鑑別診断も多様化しております。治療についても抗IL-12/23p40抗体(ウステキヌマブ)、抗IL-23p19抗体(リサンキズマブ、ミリキズマブ)、JAK阻害薬(トファシチニブ、フィルゴチニブ、ウパダシチニブ)、インテグリン阻害薬(ベドリズマブ、カロテグラスト)など、次々と新たな治療の選択肢が増え治療体系も複雑化してきています。若い患者さんが多いため、我々の治療次第で患者さんの人生が変わりうることを意識し、患者さんの病態のみならず社会的背景にも配慮した治療を常に心掛けています。また、多彩な全身合併症があるのも特徴であるため、総合病院として他科との連携を密に取り、専門機関として集学的治療を行えるのが当院のメリットです。

 大学病院の最も大きな存在価値は教育にあると考えています。教育機関として若手医師、学生の育成に力を注いで専門医を育成し、また関連病院とさらに連携を深め、北海道全体のIBD診療の普及に努めて参ります。加えて研究機関として臨床の現場で抱いた疑問や展望を基礎医学的な手技を用いて解明し、ますます発展していきたいと考えております。さらに、北海道全体のIBDコホート研究グループ(Phoenix Cohort Group:札幌医大、北大、旭川医大、札幌厚生病院、東徳洲会病院、札幌徳洲会病院)にも参加し、ALL北海道としてのエビデンス構築、情報発信にも寄与して参ります。

臨床研究・治験

  • 微生物叢がもたらす免疫チェックポイント阻害薬関連大腸炎・肝炎発症機構の解明
  • 潰瘍性大腸炎の臨床的重症度、病変範囲と腸内細菌叢の菌種組成、糞便中短鎖脂肪酸濃度、糞便pHとの関連(公衆衛生学教室との共同研究)
  • クローン病における体外式腹部超音波検査有用性の検討
  • 炎症性腸疾患における低亜鉛血症に関する検討

文責:桂田 武彦(2023年7月)