組織再生幹細胞研究グループ

当グループは平成24年度に発足し,7年目を迎えました.年々メンバーも増加し続け,最近は3人の中国人留学生や他科の先生方も加わって手広くやっています.

メンバー

大西俊介,山本幸司,津田桃子,大原正嗣,杉浦諒,付慶傑,加藤新,楊子建,翟天玥,木脇佐代子

研究内容

  1. 羊膜由来間葉系幹細胞を用いた再生医療
  2. がんの蛍光イメージング
  3. 六君子湯によるがん患者のQOL向上のための臨床研究
  4. がん幹細胞マーカーCD133の発現調節機構の解明

紹介

当グループは平成24年度に発足し,7年目を迎えました.年々メンバーも増加し続け,最近は3人の中国人留学生や他科の先生方も加わって手広くやっています.

最も力を入れてやっていることは,羊膜由来の間葉系幹細胞を用いた消化器疾患の再生医療です.これまでに炎症性腸疾患(Cell Transplant 2015, Am J Transl Res 2017), 肝硬変(Transplant Direct 2015, Front Pharmacol, in press),胆管炎(Am J Transl Res, in press),放射線腸炎(Cytotherapy 2015),膵炎(Pancreas 2016, J Gastroenterol 2018), 食道ESD後狭窄(Gastrointest Endosc 2017),直腸ESD後狭窄(Endoscopy, in press)の各動物モデルに対する効果を報告してきました.最近は第二外科や形成外科とも共同研究を開始し, 平成29年には他科の学位取得者も誕生しました(Plast Reconstr Surg 2018).また,羊膜間葉系幹細胞を再生医療等製品として条件付き承認を得て臨床の現場に届けることをめざしており, 平成28年度よりAMEDに研究開発代表者として採択され,平成29年秋よりクローン病とGVHDに対するfirst-in-human医師主導治験を開始しました(BMJ Open Gastroenterol 2018).

その他,平成26年から東大の蛍光イメージングの大家である浦野教授と共同研究を開始し,膵がんのEUS-FNA検体を用いて,東大が開発した蛍光プローブをふりかけて蛍光で検出することの有用性を明らかにしました(Mol Imaging Biol 2016). また,頭頸部がんのESD摘出標本を用いた研究も行い,その有用性が明らかになりました(BMC Cancer 2016, Head Neck 2018).さらに,胃食道接合部腺癌に対する有用性を多施設共同研究で明らかにしました(UEGW2018で発表予定).

一方,六君子湯がCDDPによる食欲不振を抑えるのかを検討する第II相探索試験を,AMEDの研究費により北大婦人科とその関連病院の協力を得て実施し,positiveな結果が出たので報告しました(J Gynecol Oncol 2017). この結果を踏まえ,プラセボを用いた第III相検証試験を開始すべく,引き続きAMEDのサポートを受けて北大婦人科とともに準備をすすめております.

がん幹細胞マーカーCD133の発現調節機構については,多くの薬学部の学生さんに助けていただき,2013年PLoS Oneに発表しましたが,その後も薬学部の学生さんが引き継いでやっております.

以上,当グループの研究内容は多岐にわたりますが,臨床に直結した,臨床講座ならではの,臨床に還元できる研究をめざしております.

文責:大西 俊介(2018.7)