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小田先生の論文が、Pancreasにアクセプトとなりました

論文タイトル Effect of skeletal muscle mass loss on outcomes of patients with intraductal papillary mucinous neoplasm
受理日 2025年12月31日
Authors Soichiro Oda, Kazumichi Kawakubo, Ryo Takagi, Katsuma Nakajima, Shoya Shiratori, Hiroki Yonemura, Shunichiro Nozawa, Ryo Sugiura, Masatsugu Ohara, Masaki Kuwatani, Naoya Sakamoto.
雑誌名 Pancreas
コメント 学位基礎研究と並行して取り組んでいた観察研究が、Pancreas誌にacceptされました。これで、手持ちの研究内容は何とか大学院在学中に全て消化でき、とても嬉しく思っております。

IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)の膵発癌リスクや予後については多くの研究がなされており、その症例数の多さから適切なfollow方法について日々議論が繰り広げられています。患者層は中高年に多く併存疾患による他因死も多いため、厳重なfollowを要する患者群とそうでない患者群の層別化が求められています。
一方、高齢者では骨格筋量が減少し、それに伴い様々な疾患の予後悪化を来たすのみならず、全身の慢性炎症による発癌リスク上昇が報告されています。
そこで今回、IPMN患者の骨格筋量を初診時点のCT画像から測定し、発癌や予後との相関について後方視的に検討しました。結果、骨格筋量減少は予後悪化だけでなく、膵発癌イベントを有意に増加させる因子であることが明らかになりました。さらに、骨格筋量が少なく併存疾患指標が少ない患者層では他因死が少なく膵発癌も多いことが分かり、より厳重な画像検査によるfollowが必要となる可能性があります。
解析症例数は700例程度で検出力がやや不足していると指摘されておりましたので、今後は前向き研究でさらに多くの症例数を集積した追加研究が必要ですが、IPMNと骨格筋量というhot topicを組み合わせた新たな視点を提供できたのではないかと考えております。

本研究にあたり立案から論文執筆まで全ての段階で御指導頂きました川久保先生、統計解析のアドバイスを賜りました生物統計部門の髙木先生、日々の御指導を賜りました坂本教授、日々の臨床やデータベース構築に御協力頂きました胆膵グループの先生方に深く御礼申し上げます。
(小田)