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小田先生の論文が、Cancersにアクセプトとなりました
| 論文タイトル | DNMT3B Knockdown Enhances PARP Inhibitor Sensitivity in Biliary Tract Cancer Cells via opioid growth factor receptor-Mediated Homologous Recombination Impairment |
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| 受理日 | 2025年12月5日 |
| Authors | Soichiro Oda, Kazumichi Kawakubo, Masaki Kuwatani, Shugo Tanaka, Katsuma Nakajima, Shoya Shiratori, Hiroki Yonemura, Shunichiro Nozawa, Koji Hirata, Ryo Sugiura, Naoya Sakamoto. |
| 雑誌名 | Cancers |
| コメント | 学位研究として取り組んだ基礎論文をCancers誌にacceptして頂きました。 他癌種で臓器横断的に使用されるPARP阻害薬に注目し、胆道癌への応用を目指しました。他癌種の基礎研究でDNAメチル化阻害薬との併用によるPARP阻害薬効果増強が報告されていますが詳細な機序解明はされておらず、メチル化阻害薬併用や、メチル化調整因子のノックダウンによるphenotypeの確認や、網羅的なRNAシーケンスによる新規分子経路の探索を行いました。 結果的に、DNAメチル化阻害薬そのものの機序解明には至りませんでしたが、その主なターゲットであるDNMT(DNA methyltransferase)-3Bのノックダウンが、OGFR(Opioid Growth Factor Receptor)の発現亢進を介してPARP阻害薬効果増強をもたらすことを解明しました。さらに、その効果は予想外にメチル化調整ではなく転写活性の調整を介することが判明し、今後の治療開発やマーカー探索に向けた新たな知見が得られたものと考えます。 細胞実験の基礎から論文作成に至るまで全ての場面で御指導頂きました川久保和道先生、膨大なシーケンスデータ解析に当たり多大な御協力を頂きました田中秀五先生、ならびに日々の御指導御鞭撻を頂きました坂本直哉教授、胆膵グループの各先生方に厚く御礼申し上げます。 (小田) |
