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安孫子先生の論文が、ACG Case Reports Journalにアクセプトとなりました

論文タイトル The lever-action drill technique: a universal approach to facilitate efficient tunneling in peroral endoscopic myotomy
受理日 2025年12月11日
Authors Satoshi Abiko, Yohei Nishikawa, Yuta Tamaru, Kei Ushikubo, Kohei Shigeta, Kazuki Yamamoto, Ippei Tanaka, Mayo Tanabe, Nikko Theodore Valencia Raymundo, Manabu Onimaru, Haruhiro Inoue and Naoya Sakamoto.
雑誌名 ACG Case Reports Journal
コメント 経口内視鏡的筋層切開術(Peroral endoscopic myotomy: POEM)における効率的なトンネリングを促進する汎用的アプローチの報告がACG Case Reports Journalに受理されました(https://doi.org/10.14309/crj.0000000000001964)。
POEMにおいて、胃食道接合部を越えて胃側へ 2 cm の範囲まで粘膜下トンネルおよび筋層切開を延長することは、標準的手技とされています。しかし、下部食道括約筋による強い抵抗や、粘膜下トンネルの屈曲により、初学者では十分にトンネルを延長できないことがあります。内視鏡用オーバーチューブ挿入時の回転操作には、軸方向の安定性と摩擦軽減という 2 つの普遍的原理が含まれており、これらが柔らかく狭い腸管腔内でのスムーズな前進を可能にしています。この原理をPOEMのトンネル内操作に応用することで、我々は Lever-Action Drill(LAD)テクニックを開発しました。ここでいう "drill" とは掘削の意味ではなく、ねじのように回転しながら前進する動作を指します。
マウスピースを支点とし、内視鏡の硬性部をレバーのように操作することで、てこの原理が働き、内視鏡先端は最小限の力で右・左方向のねじれ運動を高速に繰り返します。このねじれ運動によって摩擦が減少しつつ、軸方向の安定性が維持され、内視鏡の直線的な前進性が向上します。LAD テクニックはPOEM手技におけるトンネル作成を容易にする可能性があります。
昭和医科大学江東豊洲病院の井上晴洋教授をはじめ、同病院の先生方、内視鏡・外来・病棟スタッフの皆様、そして国内留学の機会を与えてくださった坂本先生に、この場をお借りして心より御礼申し上げます。
(北海道大学病院 安孫子怜史)