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安孫子先生の論文が、Endoscopyにアクセプトとなりました
論文タイトル | Successful preoperative esophageal cleansing for achalasia with esophageal dilatation using the drainage method and gel immersion |
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受理日 | 2025年2月18日 |
Authors | Satoshi Abiko, Haruhiro Inoue, Kei Ushikubo, Kazuki Yamamoto, Yohei Nishikawa, Ippei Tanaka and Naoya Sakamoto |
雑誌名 | Endoscopy |
コメント | ドレナージ法とgel immersionの併用による食道拡張を伴う食道アカラシアの術前食道洗浄の成功例の報告がEndoscopyのE-Videosにacceptされました(https://doi.org/10.1055/a-2615-6089)。 食道拡張を伴うアカラシアの術前食道洗浄では、食道胃接合部(EGJ)を通過し、下部食道括約筋を開放することが、大量の食物残渣を胃内へ排出するために重要です(この手技をドレナージ法と命名しました)。しかし、食物残渣の量が多い場合、視野が確保できずEGJの通過が困難となり、食道穿孔や誤嚥性肺炎といった重篤な合併症を引き起こす可能性があります。そこで、本症例では内視鏡視野を向上させる手法として、ゲル(VISCOCLEAR; 大塚製薬工場)を用いたgel immersionを併用し、安全に術前食道洗浄を完了することができました。ドレナージ法とgel immersionを併用した術前食道洗浄は、食道拡張を伴うアカラシアの患者において有効であり、重篤な合併症を予防する可能性があるのではないかと考えています。 昭和医科大学江東豊洲病院の井上晴洋教授をはじめ、同病院の先生方、内視鏡・外来・病棟スタッフの皆様、そして国内留学の機会を与えてくださった坂本先生に、この場をお借りして心より御礼申し上げます。 (昭和医科大学江東豊洲病院 国内留学中 安孫子怜史) |