ニュース

北海道消化器科病院の杉浦先生の論文が、Surgical Endoscopyにアクセプトとなりました

論文タイトル Assessment of postoperative common bile duct stones after endoscopic extraction and subsequent cholecystectomy
受理日 2022年1月3日
Authors Ryo Sugiura, Hideaki Nakamura, Shoichi Horita, Takashi Meguro, Kiyotaka Sasaki, Hidetoshi Kagaya, Tatsuya Yoshida, Hironori Aoki, Takayuki Morita, Miyoshi Fujita, Eiji Tamoto, Masayuki Fukushima, Yoshitomo Ashitate, Takashi Ueno, Akio Tsutaho, Masaki Kuwatani, Naoya Sakamoto
雑誌名 Surgical Endoscopy
コメント 北海道消化器科病院での単施設後ろ向き研究です。

総胆管結石+胆嚢結石症例において、内視鏡治療+胆嚢摘出術が広く行われていますが、時として胆管結石再発を経験し、その原因としてERCPでの不完全採石、術中の胆嚢結石落石、結石再形成、が挙げられますが、その詳細はわかっていません。

当院ではERCPで胆管結石除去後に胆管プラスチックステントを留置し、術後早期に再度ERCPを行い結石の確認と除去を行なっており、ERCPでの不完全採石+術中の胆嚢結石落石について検討いたしました。

結果として術後早期のERCPでpostoperative stoneを25.5%で認め、sludgeを含めると36.8%であり、比較的高率にpostoperative stoneが起こるとわかりました。リスク因子として、ERCP時の胆管結石6個以上、胆嚢管結石の存在、胆嚢結石10個以上、が挙げられます。

内視鏡治療+胆嚢摘出術を行ってもpostoperative stoneが比較的高率にあるため、特にリスク因子がある症例ではフォローアップを中断せずに画像検査or追加ERCPを行うことが良い、と示しています。

本研究を行うにあたり、ご協力頂きました北海道消化器科病院の先生方、ご助言頂きました桒谷先生に厚く御礼申し上げます。

(北海道消化器科病院 杉浦 諒)