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北海道消化器科病院の杉浦先生の論文が、Digestionにアクセプトとなりました

論文タイトル Endoscopic nasobiliary drainage comparable with endoscopic biliary stenting as a preoperative drainage method for malignant hilar biliary obstruction: A multicenter retrospective study
受理日 2021年12月14日
Authors Ryo Sugiura, Masaki Kuwatani, Tsuyoshi Hayashi, Makoto Yoshida, Hideyuki Ihara, Hiroaki Yamato, Manabu Onodera, Akio Katanuma
雑誌名 Digestion
コメント 悪性肝門部領域胆管閉塞に対する術前胆道ドレナージ方法について、北海道多施設での研究を行わせて頂きました。

日本では術前にENBDが主に使用されていますが、インサイドステントの使用、術前マネージメントの変化、などから改めて悪性肝門部領域胆管閉塞に対する術前ドレナージ方法について評価が必要であると考えました。

初回ドレナージ方法を評価する既報がほとんどですが、本研究は各施設のキャンサーボードで最終的な手術方針が決定された状態のドレナージ方法を評価しています。

結果として、ENBDは従来のEBS(乳頭出し)、インサイドステントと比較して機能不全、合併症に差を認めませんでした。(なお、サブ解析では高度狭窄Bismuth-III, IV症例においてはENBDは従来のEBSと比較すると機能不全に陥りづらい、インサイドステントとは差がない)

しっかりとした術前診断がついた段階では、どのドレナージ方法でも選択可能であり、手術待機期間が長い場合などENBDからEBS(特にインサイドステント)ヘ変更することも問題ないと示しています。

本研究を行うにあたり、大変ご多忙な中ご協力頂きました参加御施設の先生方、研究立案から論文受理までご指導頂きました桒谷先生に感謝申し上げます。

(北海道消化器科病院 杉浦 諒)