Accept論文
2023年
Successful closure of a detached muscle layer during gastric endoscopic submucosal dissection with fibrosis using clips with the use of polyglycolic acid sheets and fibrin glue
- 受理日
Satoshi Abiko, Koji Hirata, Kazuharu Suzuki, Kenji Kinoshita, Kazuteru Hatanaka, Yoshiya Yamamoto and Hirohito Naruse
- 雑誌名
Endoscopy
- コメント
激しい線維化を伴う胃ESD中、広範囲に離開した筋層をクリップとポリグリコール酸シートとフィブリン糊を用いて閉鎖に成功した症例です(https://doi:10.1055/a-2257-3687)。胃の激しい線維化を伴う胃腫瘍のESDは、依然として困難症例とされています。穿孔は激しい線維化を伴うESDの主要な偶発症です。しかし、筋層が広範囲に離開したという重篤な偶発症の報告はありませんでした。
胃の激しい線維化を伴うESDを行う際には、筋層が広範囲に離開するという重篤な偶発症の可能性を念頭に置いた方が良いのかもしれません。
成瀬先生をはじめとして、市立函館病院の先生方、内視鏡、外来、病棟スタッフの皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。
(市立函館病院 安孫子怜史)
Successful ESD of a gastric hamartomatous inverted polyp intussuscepted into a pylorus ring using a clip with a line attachment prior to incision
- 受理日
Satoshi Abiko, Koji Hirata, Kazuharu Suzuki, Kenji Kinoshita, Kazuteru Hatanaka, Yoshiya Yamamoto and Hirohito Naruse
- 雑誌名
Endoscopy International Open
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幽門輪に嵌頓した巨大なGastric hamartomatous inverted polyp (GHIP)を内視鏡的に切除した1例がEndoscopy International Openにacceptされました(https://doi:10.1055/a-2211-9031)。巨大で広基性なGHIPの治療は、これまで開腹手術が多く行なわれていました。近年、そのようなGHIPに対してESDによる切除が数例報告されてきています。今回、粘膜切開前に糸付きクリップを併用することで、より安全にESDで腫瘍を取ることを実現できた、と思います。
この症例は、一緒に症例を経験した研修医の奥富先生にレジデントカンファレンスと内視鏡学会支部例会で発表してもらいました(この腫瘍をどのように切除するか、一緒に悩みました)。
成瀬先生をはじめとして、市立函館病院の先生方、内視鏡、外来、病棟スタッフの皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。
(市立函館病院 安孫子怜史)
Effectiveness of transabdominal ultrasonography in predicting clinical relapse of Crohn's disease
- 受理日
Shinya Fukushima, Takehiko Katsurada, Mutsumi Nishida, Satomi Omotehara, Kensuke Sakurai, Kana Yamanashi, Reizo Onishi, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Intestinal Research
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臨床的寛解期Crohn病におけるUSの予後予測能の有用性を示した論文です。
お忙しい中ご指導いただきました西田先生、桂田先生、山梨先生、桜井先生、表原さん、並びにご協力いただきました皆様に心より感謝申し上げます。
(福島)
Anti-epidermal growth factor receptor treatment for patients with NeoRAS wild-type metastatic colorectal cancer: a case report of two cases
- 受理日
Harada K, Yuki S, Kawamoto Y, Nakamura T, Kaneko S, Ishida K, Sakamoto N, Komatsu Y.
- 雑誌名
Therapeutic Advances in Medical Oncology
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大腸がんの新たなサブタイプとして注目されるNeoRAS野生型大腸がんの治療経験を症例報告にまとめました。
NeoRAS野生型大腸がんはその発生機序や頻度についても不明な点が多く、今後の検討に期待が高まっています。
症例報告ではありますが、貴重な経験を発表することができ光栄に思います。
症例報告作成にあたりご指導下さった諸先生方に深く御礼申し上げます。
(原田)
Coexistence of muscle atrophy and high subcutaneous adipose tissue radiodensity predicts poor prognosis in hepatocellular carcinoma
- 受理日
Masatsugu Ohara, Goki Suda, Risako Kohya, Takashi Sasaki, Tomoka Yoda, Sonoe Yoshida, Qingjie Fu, Zijian Yang, Shunichi Hosoda, Osamu Maehara, Shunsuke Ohnishi, Yoshimasa Tokuchi, Takashi Kitagataya, Naoki Kawagishi, Masato Nakai, Takuya Sho, Mitsuteru Natsuizaka, Koji Ogawa, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Frontiers in Nutrition
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肝癌患者において、筋肉量と皮下脂肪のCT値を評価することが、予後の層別化(特に予後不良群)に有用であることを報告した論文となります。
多大なるご指導・ご助言をいただきました坂本教授、須田先生をはじめ、肝グループ共著の先生方に心より感謝申し上げます。
(大原)
Metabolomics of duodenal juice for biliary tract cancer diagnosis
- 受理日
Kazuma Kishi, Masaki Kuwatani, Yuki Ohnishi, Yasuhiro Kumaki, Hiroyuki Kumeta, Hajime Hirata, Yunosuke Takishin, Ryutaro Furukawa, Kosuke Nagai, Hiroki Yonemura, Shunichiro Nozawa, Ryo Sugiura, Kazumichi Kawakubo, Tomoyasu Aizawa, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Cancers
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十二指腸液のメタボローム解析という、学位研究のテーマを無事形にすることができ嬉しく思います。十二指腸液のメタボローム解析は既報が無く、この論文にて初めて報告となりました。また、胆道悪性グループにおいてケトン体の1つであるAcetoneが有意に高値であったことも報告しており、血清腫瘍マーカーであるCA19-9とも同等の診断能を認め、補助診断のツールの1つになり得ることを示しています。メタボロミクスというとても難しいテーマであり、当初は分からないことが多すぎて何度か挫折しそうでしたが、皆様から多くのアドバイスをいただく内に少しずつ方向性が見えてきたため、最後まで頑張り抜くことができました。このような意義深い研究テーマを与えてくださり多くの御指導や論文の指導まで行ってくださった桒谷先生、共同研究者である北大理学部の相沢教授と大西先生、検体採取や研究時間の確保等に御尽力いただきました胆膵グループの皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
(岸)
Successful Creation of the Mucosal Flap in the Colorectal Endoscopic Submucosal Dissection Using a Push-Up, Grasp, and Cutting Technique
- 受理日
Satoshi Abiko, Katsuma Nakajima, Erina Ishibe, Takatsugu Tanaka, Koji Hirata, Kazuharu Suzuki, Kenji Kinoshita, Kazuteru Hatanaka, Yoshiya Yamamoto and Hirohito Naruse
- 雑誌名
ACG Case Reports Journal
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ハサミナイフを用いた大腸ESDの新しい切除テクニックがacceptされました(https://doi.org/10.14309/crj.0000000000001146)。
大腸ESDの初学者にとって、病変直下に潜り込むまでの粘膜フラップの形成は、最初の難関です。このPush-Up, Grasp, and Cutting Technique (PGC technique)を使用することによって、粘膜フラップの形成が容易になるのではないか、と思っております。相撲の取組などにおいて用いられる技術の『かちあげ』に似ていることから、かちあげテクニックと呼んでも良いかもしれません。
日本および東アジアでは広く普及している大腸ESDを欧米に、さらには全世界に広めていくためにハサミナイフを使用したテクニックが有用ではないか、と思っております。
成瀬先生をはじめとして、市立函館病院の先生方、内視鏡、外来、病棟スタッフの皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。
(市立函館病院 安孫子怜史)
Application of polyglycolic acid sheets and basic fibroblast growth factor to prevent esophageal stricture after endoscopic submucosal dissection in pigs
- 受理日
Yusuke Nishimura, Masayoshi Ono, Naoto Okubo, Takayuki Sone, Masayuki Higashino, Shogo Matsumoto, Marina Kubo, Keiko Yamamoto, Shoko Ono, Shunsuke Ohnishi, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Journal of Gastroenterology
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全周性の食道ESDでは狭窄が必発ですが、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)とポリグリコール酸(PGA)シートを併用することで狭窄予防効果が得られることを生体ブタのモデルで実証することができました。ご指導いただきました大野正芳先生、坂本直哉教授、薬学部の大久保直登先生を始め、ご指導いただいた全ての皆様に心より感謝申し上げます。
(西村)
色々大変だったと思いますが、JGに学位基礎論文が通って僕もホッとしております。西村先生の益々のご活躍をお祈りしております。
(大野)
Promising highly targeted therapies for cholangiocarcinoma: a review and future perspectives
- 受理日
Masaki Kuwatani *, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Cancers
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研究テーマの一つである光免疫療法と,それと類似した光線力学的療法(PDT),抗体薬物複合体治療(ADC)をレビューして,胆道癌治療における違い,類似点を今後の展望と共に記載いたしました。
執筆は大変でしたが,それなりに役立つ論文に仕上がったのではないかと思っております。
(桒谷)
Novel endoscopic management of gastroenterological anastomosis leakage by injecting gel-forming solutions: an experimental animal experimental study.
- 受理日
Yusuke Watanabe, Keiko Yamamoto*, Zijian Yang, Haruna Tsuchibora, Masakazu Fujii, Masayoshi Ono, Shoko Ono, Takayuki Kurokawa, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Surgical endoscopy
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外科的縫合不全による瘻孔の周囲に、アルギン酸ナトリウム(ESD局注液)とキトサン配合乳酸カルシウム溶液を局注して組織内にハイドロゲル形成させて瘻孔を閉鎖する新規治療法を考案し、動物モデルで証明したものです。膨化した周囲組織が瘻孔を圧排密閉した状態を維持することで、線維増生が起こり永久閉鎖に導かれます。外科や理学部と共同で行ってきた研究のひとつが無事形になりました。
(山本)
Potential correlation between changes in serum FGF21 levels and Lenvatinib induced appetite loss in patients with unresectable hepatocellular carcinoma
- 受理日
Risako Kohya, Goki Suda, Masatsugu Ohara, Tomoka Yoda, Naofumi Sakurai, Sonoe Yoshida, Qingjie Fu, Zijian Yang, Shunichi Hosoda, Osamu Maehara, Shunsuke Ohnishi, Yoshimasa Tokuchi, Takashi Kitagataya, Kazuharu Suzuki, Naoki Kawagishi, Masato Nakai, Takuya Sho, Mitsuteru Natsuizaka, Koji Ogawa, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Cancers
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切除不能肝細胞癌に対するレンバチニブ治療において、食欲不振が肝予備能や予後に与える影響と、FGF21の動態との関連について検討した論文です。論文作成に当たり、多大なる御指導・御助言を頂きました坂本教授、須田先生、大原先生をはじめ、データ収集などにご尽力頂いた肝臓グループの御共著の先生方には心より感謝を申し上げます。
(甲谷)
Recent prevalence and characteristics of patients with hepatitis delta virus in Hokkaido, Japan.
- 受理日
Takashi Sasaki, Goki Suda, Masatsugu Ohara, Shunichi Hosoda, Naoki Kawagishi, Risako Kohya, Tomoka Yoda, Osamu Maehara, Shunsuke Ohnishi, Sonoe Yoshida, Qingjie Fu, Zijian Yang, Yoshimasa Tokuchi, Takashi Kitagataya, Kazuharu Suzuki, Masato Nakai, Takuya Sho, Mitsuteru Natsuizaka, Sho Komukai, Koji Ogawa, Naoya Sakamoto.
- 雑誌名
Hepatology Research
- コメント
本論文では、B型肝炎ウイルスと共感染することで肝硬変や肝癌のリスクがあがるD型肝炎ウイルス感染症(HDV)について北海道での有病率(1.7%)やその特性について検討した内容となっています。HDVは臨床的には重要な肝炎ウイルスである一方で、本邦では簡便に検査ができず20-30年間疫学データがない状況でした。また、世界ではHDVに対する新規治療薬の開発をきっかけに、欧米をはじめ、世界各国でHDVの有病率が再評価・報告されつつあります。今回は北海道におけるHDVに関する検討ですが、現在全国多施設共同研究に向けて準備段階であり、日本全国におけるHDVに関しての研究を行う予定です。
坂本教授ご指導の下、先生方には多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございました。特に研究立案から現在まで熱心にご指導頂きました須田先生、大原先生に深い感謝の意を表したいと思います。
(佐々木)
Significance of shear wave dispersion slope values before versus after biliary drainage in patients with obstructive jaundice: a single-center prospective observational cohort study
- 受理日
Ryo Sugiura, Masaki Kuwatani, Mutsumi Nishida, Megumi Satoh, Kazumichi Kawakubo, Shin Kato, Koji Hirata, Masahito Nakajima, Hajime Hirata, Yunosuke Takishin, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Ultrasound Quarterly
- コメント
Dispersion imagingという比較的新しい肝硬度測定(粘性と弾性の2つの要素により影響を受ける測定値)についての研究です。
閉塞性黄疸において肝硬度測定値が上昇することは既知ですが、今回dispersion imagingを用いても閉塞性黄疸により測定値が変化することを示しています。
なかなか難しい研究でしたが、無事形にすることができ嬉しく思います。
エコー機器の取り扱い、検査にご協力頂いた超音波検査室の西田先生、佐藤先生、計画立案からご指導頂きました桒谷先生に厚く御礼申し上げます。
(杉浦)
Neutrophil gelatinase-associated lipocalin predicts the efficacy of tolvaptan for ascites in patients with liver cirrhosis
- 受理日
Masato Nakai, Kenichi Morikawa, Takashi Sasaki, Risako Kohya, Sonoe Yoshida, Shunichi Hosoda, Akinori Kubo, Yoshimasa Tokuchi, Takashi Kitagataya, Ren Yamada, Masatsugu Ohara, Takuya Sho, Goki Suda, Koji Ogawa, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Journal of Gastroenterology
- コメント
肝硬変の体液貯留に対するトルバプタンの有効性については、これまでも報告させていただいておりましたが、新規AKIマーカーの一つである尿NGALに着目して解析した論文を、今回Journal of Gastroenterologyにアクセプトいただくことができました。
本研究では、AKIマーカーであるNGALが非常に優れたオッズ比でトルバプタンの短期効果を予測し、他の因子(CRPおよび尿Na/K比)と一緒に用いることで、トルバプタンの短期効果を層別化して予測できることを明らかにしました。また、トルバプタン投与後のAKI予測にも尿NGALが有用であることを報告させていただきました。
もともとNGAL測定については森川先生にお話をいただき、ここまで研究を進めることができました。論文作成についてもご指導いただき、森川先生には誠に感謝申し上げます。また、論文作成にあたって、御指導・御助言いただいた坂本教授、須田先生をはじめ、データ収集などにご尽力いただいた肝臓グループの御共著の先生方には心よりの感謝を申し上げます。皆様ありがとうございました。
(中井)
Effects of activation of an alcohol metabolic gene, cigarette smoking and alcohol intake on the incidence of metachronous gastric cancer in patients who underwent endoscopic resection for gastric cancer: a multicenter retrospective pilot study
- 受理日
Satoshi Abiko, Yuichi Shimizu, Marin Ishikawa, Masaki Inoue, Katsuma Nakajima, Risako Kohya, Koji Hirata, Kazuharu Suzuki, Ryo Sugiura, Shuichi Miyamoto, Kenji Kinoshita, Kazuteru Hatanaka, Yoshiya Yamamoto, Hirohito Naruse, Takuto Miyagishima, and Naoya Sakamoto
- 雑誌名
JGH open
- コメント
2018年にJournal of Gastroenterologyにacceptした学位の基礎論文である、通称『唾液study』の胃癌バージョンがacceptされました(https://doi.org/10.1002/jgh3.12896)。
この論文は、胃癌内視鏡治療後患者における異時性多発癌発症のリスク因子について、飲酒喫煙歴、ピロリ菌の感染状況と遺伝子検査を交えて検討しており、今後の患者指導やサーベイランス方法の選択などに寄与するもの考えます。ADH1BとALDH2に関して、残念ながら有意差は出なかったものの、症例数をさらに集めることによって、有意差が出るのではないか、と思っております。
ALDH2の遺伝子多型は日本人を含む東アジア人に特有であり、この多型と飲酒、発癌の関係について、頭頚部癌、食道癌と胃癌以外の癌腫の報告も、今後、東アジアから出てくるのではないか、と思っております。大学院時代に清水先生と構想を練っていた研究をまとめることが出来て嬉しく思っています。
今回、資金集め、症例集めなど、研究の大変さを学ぶことができました。清水先生、市立函館病院と釧路労災病院の先生方、両病院の内視鏡、外来、病棟スタッフの皆様、坂本先生に、この場をお借りして御礼申し上げます。
唾液採取は、僕の青春の続きです。
(市立函館病院 安孫子怜史)
Temporary rescue hemostasis for arterial hemorrhage using pentapod forceps during direct endoscopic necrosectomy
- 受理日
Ryo Sugiura, Kazuma Kishi, Masaki Kuwatani
- 雑誌名
Digestive Endoscopy
- コメント
被包化膵壊死に対するネクロセクトミー中の合併症として出血が挙げられ、時として致死的な経過をたどります。今回、ネクロセクトミー中の動脈出血に対して5脚鉗子による一時的な止血術について報告しました。止血処置を行っていただいた消化器内科、放射線科IVRの先生方、論文作成のご指導をいただきました桒谷先生に御礼申し上げます。
以上です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
(杉浦)
Correlation of UGT1A1 Gene Polymorphisms or Prior Irinotecan Treatment and Treatment Outcomes of Nanoliposomal-Irinotecan plus 5-Fluorouracil/Leucovorin for Pancreatic Ductal Adenocarcinoma: A Multicenter, Retrospective Cohort Study (HGCSG2101)
- 受理日
Kazuaki Harada, Takahiro Yamamura, Osamu Muto, Michio Nakamura, Susumu Sogabe, Kentaro Sawada, Shintaro Nakano, Masataka Yagisawa, Tetsuhito Muranaka, Masayoshi Dazai, Miki Tateyama, Yoshimitsu Kobayashi, Sosuke Kato, Kazuteru Hatanaka, Yasuyuki Kawamoto, Satoshi Yuki, Yuh Sakata, Naoya Sakamoto, Yoshito Komatsu
- 雑誌名
Journal of clinical medicine
- コメント
切除不能進行膵癌の標準的な二次治療であるナノリポソーマルイリノテカン+5-FU療法の治療成績について、北海道癌化学療法研究会(HGCSG)で実施した多施設共同後方視的研究の結果を報告しました。これまで明らかとなっていなかった、イリノテカンの代謝に関わるUGT1A1遺伝子多型と治療成績の関連についても解析した点が評価されたものと思います。小松先生を始め、ご協力いただいたHGCSGの先生方に深く御礼申し上げます。
(原田)
Clinical significance of dispersion imaging by shear wave elastography in the treatment and diagnosis of pancreatic cancer
- 受理日
Yunosuke Takishin, Masaki Kuwatani, Mutsumi Nishida, Tomoko Mitsuhashi, Kazuma Kishi, Kosuke Nagai, Ryutaro Furukawa, Hajime Hirata, Koji Hirata, Shin Kato, Kazumichi Kawakubo, and Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Journal of Gastroenterology and Hepatology
- コメント
学位研究として取り組ませていただきました、エラストグラフィを発展させたディスパージョンエコーという、物質の粘性(に関連した値)を評価する検査を膵臓がんに応用するという研究です。前例のほとんどないことに取り組むにあたり、事前に研究計画をたてることの難しさを身をもって痛感いたしました。皆さまに多大な迷惑をかけてしまうこともありましたが、何とか論文化することができたのは、くじけた僕をあきらめずに熱心に指導して下さいました桒谷先生、坂本先生、あたたかい雰囲気で支えて下さった消化器内科医局の皆々さま方のおかげでした。また西田先生と超音波センターの皆さま、病理の三橋先生のご尽力なくしては研究がはじまりませんでした。心より感謝申し上げます。
(瀧新)
Successful direct clipping for the bleeding source of colonic diverticular hemorrhage using the "long hood-gel-filling" method
- 受理日
Satoshi Abiko, Koji Hirata, Kazuharu Suzuki, Kenji Kinoshita, Kazuteru Hatanaka, Yoshiya Yamamoto and Hirohito Naruse
- 雑誌名
Endoscopy
- コメント
拍動性出血のある上行結腸憩室出血に対して、ロングフードとビスコクリア("long hood-gel-filling" method:ロングフードゲル充填法)を用いて、憩室内の露出血管を直達的にクリップで止血した症例です (https://doi.org/10.1055/a-2048-6071)。大腸の憩室出血において、出血源の憩室を同定することはしばしば困難ですが、憩室内の出血している血管を同定することはさらに困難です。ロングフードゲル充填法の利点としては、①少量のゲルでロングフード内を満たすだけで、クリアな視界が得られること、②この方法を使用することで、圧迫止血が可能になること、③ロングフード内でクリップが展開できるため、内視鏡を固定しておくことが可能となり、クリップ止血の手技中に、内視鏡の視野を維持することが可能となること、があります。
老齢人口の増加などを背景に近年は憩室出血に対する対応の重要性が高まってきていると思います。ロングフードゲル充填法は憩室出血に対して有用な方法ではないか、と思っております。
成瀬先生をはじめとして、市立函館病院の先生方、内視鏡、外来、病棟スタッフの皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。
(市立函館病院 安孫子怜史)
A rare case of pancreatic acinar cell carcinoma presenting a submucosal tumor
- 受理日
Ryo Sugiura, Hidetoshi Kagaya, Hideaki Nakamura, Shoichi Horita, Takashi Meguro, Kiyotaka Sasaki, Tatsuya Yoshida, Hironori Aoki, Masaki Kuwatani, Masayuki Fukushima, Takayuki Morita, Miyoshi Fujita, Keisuke Okamura, Eiji Tamoto, Takashi Ueno, Akio Tsutaho, Ayano Inoue, Toshiyuki Takahashi
- 雑誌名
Endoscopic Ultrasond
- コメント
北海道消化器科病院での症例報告です。
十二指腸粘膜下腫瘍のように見える腺房細胞癌の症例です。
各種画像検査でGISTを疑っていましたが、EUS-FNAで腺房細胞癌を疑う病理像を認め、診断に至りました。
改めて治療前の病理学的診断の必要性を痛感しました。
詳細な病理評価を行って頂いた病理診断科・高橋先生、症例の検査・治療を行なって頂いた内科・外科の先生方、EUS検査・論文作成にご協力頂きました桒谷先生に深く感謝申し上げます。
(杉浦)
Novel usage of one nasobiliary drainage tube for cholecystitis with cholangitis from external to internal drainage
- 受理日
Kazuma Kishi, Masaki Kuwatani, Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Digestive Endoscopy-Video Article
- コメント
胆管炎を合併した胆嚢炎に対して、ENGBDtubeを挿入する際に総胆管に相当する範囲に皮膚生検用のパンチを使用し数箇所側孔を開けて使用した症例です。単にENGBDtubeを挿入するだけでは総胆管内の胆汁の流れを阻害し胆管炎の改善が遅れる可能性があり、胆管炎に対しても効果があるように今回はtubeに側孔を開けて使用しました。また、そのENGBDtubeを内瘻化する際に、2-channelのスコープを使用し鉗子でtubeを把持しながらループカッターで切断することで、断端をきれいにかつスムーズに切断することが可能であることも合わせて報告させていただきました。ご指導いただきました桒谷先生、投稿に関する様々なアドバイスをいただきました杉浦先生、誠にありがとうございました。
(岸)
Changes in Serum Growth Factors during Resistance to Atezolizumab Plus Bevacizumab Treatment in Patients with Unresectable Hepatocellular Carcinoma
- 受理日
Zijian Yang, Goki Suda, Osamu Maehara, Masatsugu Ohara, Tomoka Yoda, Takashi Sasaki, Risako Kohya, Sonoe Yoshida, Shunichi Hosoda, Yoshimasa Tokuchi, Takashi Kitagataya, Kazuharu Suzuki, Naoki Kawagishi, Masato Nakai, Takuya Sho, Mitsuteru Natsuizaka, Koji Ogawa, Shunsuke Ohnishi and Naoya Sakamoto
- 雑誌名
Cancers
- コメント
アテゾベバの治療を受けた肝細胞癌患者さんの血清生長因子の経時変化について調べさせていただいた論文がcancersにアクセプトされました。
研究の立案及び常に指導していただいた須田先生、前原先生、大原先生、坂本教授、実験を手伝いいただいた養田さん、細田先生、吉田先生、得地先生、データの集めにご協力いただいた先生各位に心より感謝を申し上げます。
(楊)
Serum Angiopoietin-2 Predicts the Occurrence and Recurrence of Hepatocellular Carcinoma After Direct-Acting Antiviral Therapy for Hepatitis C
- 受理日
Naoki Kawagishi, Goki Suda, Yoshiya Yamamoto, Masaru Baba, Ken Furuya, Osamu Maehara, Shunsuke Ohnishi, Sonoe Yoshida, Qingjie Fu, Zijian Yang, Shunichi Hosoda, Yoshimasa Tokuchi, Takashi Kitagataya, Masatsugu Ohara, Kazuharu Suzuki, Masato Nakai, Takuya Sho, Mitsuteru Natsuizaka, Koji Ogawa and Naoya Sakamoto.
- 雑誌名
Viruses
- コメント
Angiopoietin2 とHCV SVR後発癌の関係についてまとめさせて頂いた論文がVirusesにアクセプトされました。
以前、Ang2とHCV-SVR後の肝線維化に対して短期的、長期的に影響を及ぼすことを報告しましたが、本検討では、治療前(もしくは治療後)のAng2高値が発癌の予測因子になることを報告させていただきました。
論文作成にあたり、ご指導、ご助言を頂きました坂本教授、須田先生をはじめ、検体を提供していただいた関連施設の先生方には、深く感謝を申し上げます。
(川岸)